Location of Antalya, a happy food part1

健康。健やかに生きる上では心身ともに幸福でなければいけない。ということは当然だが、その上ではやはり、食文化というのはとても重要なものだ。幸せに豊かに。毎日のテーブルをどう幸せにしていくか。この点でアンタルヤは実に、豊かだった。

知られているか知られていないかはわからないのだが、トルコは食材天国でもある。豊かな太陽から生まれる野菜、果物、三方を違った性質を持つ海に囲まれたことによる豊富で多様な魚介、ナッツや源流であるヨーグルト、チーズなどの乳製品、羊を中心とする肉など、世界でも有数の食材の多様さと量を誇る国なのだ。その食材から生まれる宮廷から庶民レベルまでの多様な料理は魅力的だ。

ホテルの朝食。さまざまなリゾートでの朝食ブッフェは経験したが、この地ではとにかく地の物がうまい。野菜は濃い、瑞々しいという日本的なうまさではなく、素朴。しかし、その素朴さがそのまま旨みになっている。ドレッシングはシンプルにオリーブオイルと赤ワインビネガーがあるだけ。そこに多彩なハーブを乗せて食べれば、野趣あふれるシンプルサラダの出来上がり。果物、ナッツ、チーズが豊富に並ぶ中で、目を引くのはオリーブ。朝から10種類以上のオリーブを楽しめる。ワインが欲しくなる気分をグッと抑えて飲むのはトルコ流のチャイ。

トルコといえばケバブ。それは一面では間違っていはいないのだが、ケバブも豊富に種類がある。どこの店も魅力的。鼻孔をくすぐりまくる誘惑。絶品だったのは街場の定食屋。羊のミートボールと訳せばよいのか、「izgara kofte」ウズガラキョフテというグリル料理は、印象的だった。

The restaurant of the town, meatballs sheep excellent

海の幸も豊かだ。旧市街カレイチのポートサイドレストランでは、実にシンプルな焼き魚。臭みは全くなく、ほんわりとしたやわらかい肉質で、トルコのやさしい口当たりの白ワインや、トルコを代表するビールであるエフェスのモルトタイプがとてもいい相性だった。

The restaurant with views of the harbor of Kaleici, I eat grilled fish.

多彩で豊富な食材と料理の数々。しかし、この地の食の魅力はこれだけではない。こうした食材と料理がもたらすものは、豊かで幸せなテーブルだ。アンタルヤのアクティヴィティのハイライトでもある旧市街カレイチの土曜の夜。そこには、素晴らしい食文化があった。日本のどこであっても、そして世界中での経験を多く持つ日本人にとっても、稀有でエキゾチックで、しかし、どこか落ち着く場所。part2で。