In the ruins of Antalya

First, I would like to thanks to Ms. Esra Kadaifci。In spite of the busy schedule, she gave me a guide.

アンタルヤの市街から車で30分も走れば、古代ローマ時代の遺跡にあたる。アレキサンダー王からローマへ。セルジューク王朝、オスマン帝国、イスラム化の前の都市文化の時代。トルコの重層的な歴史絵巻が見える歴史遺産だ。まず訪れたのは、『アペンドス』。アンタルヤから東へ39km。ほぼ完ぺきな状態で保存されている古代劇場。小アジア最大級ともいわれる遺跡で1万5000人から2万人収容可能という、現代の東京で言えば武道館クラスの劇場になる。実際にそこに立ってみると、多少盛った数字のように思えるけれど、この急斜面にもにたすり鉢状の劇場にびっしりと、今でいうところのオールスタンディングで人々がひしめいたとすれば相当な熱気だったのだろうか。周囲には、アクロポリスの丘、競技場後。トルコの地中海沿岸は、ローマやギリシャの歴史が、間近にある。

次に訪れたペルゲは、街そのものがそのまま遺跡になった壮大な遺跡だ。原始キリスト教の布教の場としても重要な土地だったらしく、マーケット跡、以前に書いたハマム的入浴施設、神殿、競技場、劇場などが点在し、おそらくは多くの人々が往来したであろうプロムナードがそれらをつないでいる。陽が傾きかけた時間ということもあり、より神秘的な光景。地震なのか戦乱なのか、それとも自然なのか、そのあたりはわからないが、朽ちてしまったり崩落してしまった建物の様子は少し物悲しいものはあるけれど、それでも、この場所で2400年前の営みの何かが伝わってきたような気もする、その不思議。ダイナミックな発展と癒しのリゾートでもあるアンタルヤの、クロニクル。ただの観光ツアーではなく、この場所でも物思いにふける時間をもらったことに感謝。