Kingdom of holy cat

トルコは「猫の聖地」だと聞いた。
野良猫、飼い猫の違いがあまりなくて、住民みんなで猫を大切にシェアする慣習があるのだとか。名前をつけるのも勝手らしく、イスタンブールのマーケットでも、朝、このあたりにいるとこの名前で、昼、あのあたりで昼寝しているとあの名前で、夜、そのあたりで愛のささやきをかわしているときはその名前になったり。現在では決して敬虔とはいえないかもしれないけれど、イスラム、オスマンの遺伝子は猫を尊敬と愛情の存在とみているとのことだった。
街の中は、BSやCSや本で見た以上に、とことこ歩く猫たち。人との同居は鳥山明さんあたりのファンタジーを連想させるほど。さすがに、飲食店やモダンなブティックでは度を過ぎれば追い出されるけれど、横丁、マーケットなら店の中で堂々と店番よろしく鎮座。

普段ネコを撮影する習慣などないんだけれど、ローマではローマ人のように、トルコでは猫さんにご挨拶。愛情のあり方、尊敬の持ち方、なにか、トルコの人たちの猫との共生の中に面白いヒントがあるようにも感じた。伝統、歴史、文化。その国のありようはこういうところにも出てくるんだろう。お酒も食事も同様なんだと思う。