VINEXPO NIPPON TOKYO 2014

11月1日(土)2日(日)の2日間。業界の期待と、逆に懸念と。いろいろな声が聞かれたイベントだった。確かにプロ向けのワイン会は基本平日の昼間が中心で、さらにいえばプロからも料金(4,000円)を徴取するというのは、日本のワイン業界の慣習からすれば、いろいろな意見があってもしょうがないことなのだろう。確かにいわゆる集客という意味では、一般の方も入れるようなイベントに比べて、そして平日昼の業界向けのそれに比較して、「寂しい」という声も聞こえてくる。でも…と、ここでどっぷりと業界の人間ではないからいえることなのかもしれないけれど、おかげで、ゆっくりとひとつひとつの「わりと本気で売りに来た」メーカーの方々と話し込むことができた。実際2日で約6時間いてもようやく半分回れた程度。この客数だからこそ、そして、試飲という行為が目的ではなく、ビジネス寄りの空気感は新鮮だった。

キーワードだけでいえば、新時代のエレガントなラングドック、抜群にいやらしいシャスラ、狂乱と素朴のロワール、頑固おやじの心優しきシャンパーニュ、男の苦味と甘みをまとったポルトガルのガーリーワイン、チャーミングなタヴェルに、オートクチュールなヌフ…なんてフレーズで面白ワインとの発見はつらつら書けるけれど、そのひとつひとつと、こうした博覧会形式の中で、じっくりと対面しながら世界を掘り下げられたのは嬉しく、楽しい体験だった。コンサル的にもプレス的にも紹介したいワインとメーカーの数々。様々な打ち合わせやメディアの中で、その熱意と哲学も含めて紹介していければと思います。

■さまざまなカンファレンスやセミナーも同時開催。その中からドメーヌ・ドゥ・バロナークのマスターセミナーに参加。昨年、リムーというテロワールの素晴らしさについてお話をうかがったディレクター氏と再会。今回は垂直試飲を含めての機会。07の卓越に興奮